KPI無視でも売上達成!意図と感情を整える営業マインドの秘密

営業の現場で日常的に飛び交う言葉──それが「KPI」だ。
テレアポ◯件、アポ◯件、商談◯件、成約率◯%……。
多くの営業担当者が、この“数値目標”に日々追われ、数字を埋めることが仕事になっている。

だが私は、ある日上司に思わずこう言ってしまった。

「KPIって、意味あるんですか?」

上司は、少し黙ったあとにこう返してきた。

「お前がそう言うのは、KPIで成果を出したことがないからだ。」

でも、私はその言葉に心の中でこう思った。

「いや、KPIなんて意識しなくても、ちゃんと結果は出してきた。」

実際、私は数字を追いかけたことはほとんどなかった。
代わりに、“感覚”や“意図”、そして“目の前”を大切にするスタイルで、営業の目標を次々に達成してきた。


KPIを無視しても、なぜ結果は出せたのか?

KPIは確かに重要な指標だ。
だが、それを追いかけること自体が目的になってしまっては、本質を見失う。

私は、本田健さんや斎藤一人さんのように、**「目の前の今を丁寧に生きることで結果がついてくる」**という在り方に強く共感している。
これはいわば、「目標達成型」ではなく「現状展開型」のアプローチだ。

未来のために今を犠牲にするのではなく、
“今”という一点に心を込めて生きることで、気づけば未来が整っている。

営業もまた、その延長線上にあると私は信じている。


第1〜第3四半期でトータル150%の売上を達成

ある年、私の営業成績はとても好調だった。

第1四半期、第2四半期、第3四半期を終えて、**その時点で年間目標の150%**という成果を出していた。
特にKPIを意識していたわけではない。
目の前のお客様に丁寧に向き合い、「この人に必要なものを届けたい」という気持ちで動いていただけだった。

だからこそ、最終四半期の終盤で、思わぬ“空白”が生まれたときも、私は焦らなかった。


焦りはなかった。ただ、「決まる」と知っていた

最終月を迎えた時点で、目標まではあと44万2,000円
すでに商談は一通り終わり、追加提案のタイミングとしても厳しい時期だった。

けれど私は、特にプレッシャーを感じてはいなかった。

「どうせ最後はちゃんと決まるだろう」

これまで何度も体感してきた、“意図の力”を知っていたからだ。

私は、何か特別なテクニックを使うでもなく、ノートにたった一言を書いた。

「この四半期、達成する」

そして、それを見つめながら目を閉じ、すでに達成した自分の感情を感じることに集中した。


結果を先に“感じる”ということ

・やりきった後の落ち着いた気持ち
・数字が整い、自然と整った未来の風景
・外からの評価ではなく、内側の納得と静けさ

私は、それらを想像ではなく、体感として“今”味わった
すると、不思議と心が整い、「どうすれば売れるか」ではなく、「今、どう在るか」に意識が戻った。

この“感情の整え方”こそが、私の営業スタイルの中心にあるものだ。


翌日、舞い込んだ45万円の受注

その翌日──
何度か提案し、進展が止まっていた法人から連絡が入った。

「検討していた件、ちょうど導入が決まりまして。45万円でお願いします。」

私は、静かにその連絡を受け取った。

驚きはあった。けれどそれ以上に、心の中でこうつぶやいた。

「やっぱり、来た。」

あと44万2,000円というところに、ぴったり上回る45万円の受注

それは、ただの偶然ではなかった。
“意図”し、“感じきった結果”が、タイミングよく目の前に現れたのだ。


KPIではなく、感情と意図を整える

この出来事を通じて、私は改めて確信した。

「営業において重要なのは、“何件動いたか”より、“どんな状態で動いたか”だ」

焦って動いた100件より、整った状態での1件の方が、何倍もの成果を生む。
それは言葉に宿る力、態度に現れる信頼感、全てに影響を与える。

KPIを無視しても結果が出る理由は、内側の状態こそが、外側の現実を創っているから


斐川中央クリニックでも体感した「結果を先取りする力」

この“未来を先に感じる”というスタイルは、営業以外の分野でも通用する。

たとえば、斐川中央クリニックでのダイエットの体験。

実際に変化した人たちは、皆「どう痩せるか」よりも「痩せた自分を先に感じていた」。

・身体の軽さ
・好きな服を着ている自分
・褒められている笑顔の感覚

それらを紙に書き、イメージし、感じていた。
だからこそ、自然と身体が変化したのだ。

プロセスを整えるより、結果を先に感じる。
その力が、変化を引き寄せる。


数字を追う前に、“今”を丁寧に扱う

本田健さんや斎藤一人さんの言葉にもあるように、
「未来を追いかける」のではなく、「今を味わい、整える」ことで未来が変わるという考え方がある。

営業という仕事も同じ。

KPIという未来の数字に縛られて焦るよりも、
今、目の前の人にどんな想いで接しているか?
そこにこそ、本当の結果が宿る。


最後に──KPIを超える営業へ

KPIを捨てろと言いたいわけではない。
ただ、それが目的になってしまった瞬間、営業は“数字合わせの作業”になる。

そうではなく、内側を整え、未来を先に感じ、今この瞬間を丁寧に生きる
その在り方こそが、本質的で、再現性のある営業スタイルだと私は信じている。

KPIを追いかけるより、感情を整えよう。
数字のために動くより、意図のもとに自然に動こう。
“決める”だけで、現実は動き出す。

これが、KPI無視でも売上を達成する営業マインドの秘密です。