「計画倒れ」が続く人へ。あなたの“目的”は、本当に明確ですか?

計画よりも、大切なことがある
何かを始めようとするとき、私たちはつい「計画」を立てようとします。
たとえば──
・旅行に行くときは、ルートや予算、宿を調べる。
・新しいビジネスを始めるときは、事業計画書をつくる。
・ダイエットを始めるときは、食事制限と運動メニューを立てる。
もちろん、計画は大切です。行き当たりばったりでは、目的地にたどり着けないからです。
でも、もっと大切なことがあるのです。
それは、なぜそれをやるのかという「目的」や「目標」です。
これが不明確なまま計画を立てても、形だけの予定表になってしまい、やがて挫折してしまいます。
目的があると、自然に行動したくなる
たとえば、あなたが料理をするとします。
ただ「夕飯を作らなきゃ」と思って、献立を考えるとしたら、どうでしょう?
面倒に感じたり、「またカレーか」となったりするかもしれません。
でももし、大好きな彼氏が夜7時にお腹を空かせてやってくるとしたらどうでしょう?
「彼はカレーが大好物だったな」
「いつも頑張ってるから、たまには喜ばせたいな」
そう思った瞬間、あなたの中にスイッチが入るはずです。
・何時から準備を始めよう?
・にんじんとじゃがいも、買っておこう
・あの店のルウが美味しかったな
・ちょっと飾りつけもしようかな
これは「やらなきゃ」ではなく、「やりたい」から自然と動いている状態です。
これが、計画の本質です。
計画倒れが起きる本当の理由
世の中には「三日坊主」という言葉があります。
計画を立てても、なかなか続かない。
習慣化しようとしても、途中で挫折する。
この「計画倒れ」がなぜ起きるのか──
その最大の原因は、「動機の曖昧さ」です。
目的が不明確であれば、計画は実行に至りません。
逆に、目的が明確で、心から「やりたい」と思っていれば、細かく計画を立てなくても、人は動き出せるものです。
目的と目標と計画の順番
ここで、非常にシンプルなフレームをご紹介します。
すべての行動をこの3ステップで考えることで、あなたのモヤモヤがすっと晴れるかもしれません。
1. あなたは、何がしたいのですか?【目標】
これは「行きたい場所」です。
旅行でいえば、「沖縄に行きたい」
ビジネスでいえば、「月商100万円達成したい」
人間関係でいえば、「もっと素直に愛を伝えられるようになりたい」
2. あなたは、それをなぜしたいのですか?【目的】
これは「心の原動力」です。
なぜ沖縄に行きたいのか?──家族との思い出をつくりたいから。
なぜ100万円を稼ぎたいのか?──独立して、好きなことで生きていきたいから。
なぜ愛を伝えたいのか?──自分の気持ちにウソをつきたくないから。
3. あなたは、それをどうやってやるのですか?【計画】
目的と目標が明確になったとき、初めて「計画」が生きてきます。
手段は後から湧き出すもの。むしろ、「立てたくて仕方なくなる」状態になります。
感情が動けば、人はすぐに動ける
ここで、もう一つ印象的な例を。
あなたのお母さんが入院したとします。
「たいしたことないよ」と言われれば、すぐには行かないかもしれません。
でも、「危篤状態だ」と連絡が来たら、どうでしょうか?
・まず新幹線や飛行機を調べる
・何時発の便に乗れば間に合うのか
・会社に休みの連絡を入れる
・ホテルを予約する
これらは義務ではなく、「いてもたってもいられない気持ち」からの自然な行動です。
つまり、感情が大きく動いたとき、人は驚くほどスムーズに計画し、実行します。
人は「やらされる」と動けない。「やりたい」から動ける
この構造は、自分に対してだけでなく、他人への関わりにも使えます。
部下に「もっと計画的にやれよ」と言っても動かない。
子どもに「ちゃんと予定立てなさい」と言っても聞かない。
これは当然のことです。
“やらなきゃ”の計画では、人は動かないからです。
「なぜそれをやりたいのか?」という内側の動機づけがなければ、心も体も動きません。
「やらされ感」が強い状態は、人を“奴隷”的にします。
逆に、「自分がやりたくてやっている」状態は、人を“自立的”にします。
だからこそ、事を起こすときは、まず自分を“やりたい状態”に導くことが重要なのです。
奴隷的に生きるのをやめ、自分の人生を選ぼう
・なんとなく大学に行った
・親に言われたから就職した
・周りがそうしてるから結婚した
・時間がないから夢をあきらめた
もし、そんなふうに“誰かの選択”で生きているなら、それは奴隷的な人生です。
本当はどうしたいのか?
なぜそれをしたいのか?
それを実現するためには、どんな手段があるのか?
この順番で、あなた自身の人生を“自分の言葉”で再設計してみてください。
やりたくないことをイヤイヤやる人生から、やりたいことを自ら選ぶ人生へ。
その第一歩は、「目的に気づく」ことから始まります。
まとめ:計画より大切なものがある
計画倒れとは、スケジュールが悪いのではなく、心が動いていないというサインです。
本当に大切なのは、
- 何をしたいのか(目標)
- なぜそれをしたいのか(目的)
- どうやってそれをするのか(計画)
この順番で、あなた自身の意思を明確にしていくこと。
「やらなきゃ」ではなく、「やりたい」から始まる行動こそ、成果につながる本物の計画になります。
さあ、あなたが心から“やりたい”ことは何ですか?